墓参り

お盆に行けなかった実家の墓参りに行ってきた。
お墓は実家近く農道脇の竹やぶの中にある。お盆のお墓参りは、涼しくなった夕方に提灯を持っていくので、子供の頃は風に靡く竹と提灯の火がとても薄気味が悪かった。
今回は日も高く上がった真昼間に行ったし、全然そんな雰囲気ではなかったよ。最近年をとったからか、実家の仏壇やお墓を見ると、自分までの命の流れを感じる。軽く水で石を流し、掃除して、お花を供えるととても気持ちが良く、安心する。その後、線香をあげて、手を合わせ、先祖の顔はわからないから、身近にいた爺ちゃん、婆ちゃんの顔を思い出し、「今年も来たよ。いつまも見守ってね。また来るよ。」と頭の中で云う。たったこれだけだが、気持ちが落ち着くのだ。
そして、その後落ち着いた気持ちで、お墓から農道へ出てきて、ふと田んぼに目をやると、晴れた空と稲穂が黄金色に輝いて垂れ下がっている。

この景色と稲穂の臭いがとても好きだ。

だから、今はある意味楽しみ化しているのかもしれないな。